
一日中、家にいる日の昼間。リビングでうたた寝をしていると、いつのまにか、愛ちゃんが添い寝をしていました。よくみると、手(前足)を重ね合わせて私と同じ姿勢で、目を細めています。以前に、よくみかけた野良の親子も、家族全員が一緒のポーズで眠っていたのを思い出します。
これは、どうしてなのでしょうか。
●猫ちゃんは、真似が上手
母猫は、一度の出産で、三~八匹ほどを産み落とします。人間からしてみると、驚くべき繁殖力かもしれません。
ところが、厳しい自然界では、すべての子猫がおとなになれるとは限らないのです。むしろ、生後数ヶ月のうちに命を落とすのも、めずらしいことではありません。そんな、過酷な環境の中で、子猫は生き延びるために知恵をこらします。
そこで、まずお手本にするのは「母親」の行動なのです。
「母さんの真似をしていれば、少なくても、母さんの年齢までは生きられる」と思うのでしょう。
母猫と子猫が、同様の寝相で伸びていたり、里親がしているように、顔の下に手を敷いて休んでいるのは、そのためなのですね。
無意識のうちに、年上のおこないを見習っているのです。
●お乳を飲むときの習慣
生まれて間もない子猫たちは、時間になると、いっせいに母の乳首を求めてやってきます。けれども、子猫は一匹だけではありません。
複数の子が、一気にミルクを飲むためには工夫が必要です。
一匹に授乳して、終わってから、次の子にまたお乳を飲ませてと、していたのでは、時間も体力も続かないですよね。このとき、敵に襲われるとひとたまりもありませんし。
だから、みんなが同じポーズで母の乳首を吸います。こうすることで、隣の子の邪魔にならず、全員がお乳を飲める空間を確保できるのです。
そして、猫同士で体を寄せ合うことで、体温が下がるのをふせぎ、一体感も得られます。
この習慣は、成猫になった後も健在です。
人間と同じ寝相をとったり、同居猫たちが重なりあってくつろいでいるのは、子猫時代の楽しい気持ちを思い出しているからだと言えます。
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