肉球は足音のたたない「靴」

筆者は、美術館の展示室で働いたことがあります。採用が決まり、入社に当たり提出する書類に、こう書かれていました。
「必ず、足音がたたない靴を用意してください」
ああ、まったく靴音をさせずに歩くなんて神業ができるかしら、と手が汗ばんだ感触を、今でも時々思い出します。
しかし、そんな、回想にひっている筆者の肩を踏み台にして、おきゃんなミックスキャット・愛ちゃんは、階段を二段飛びで上がっていきました。猛スピードにもかかわらず、ほとんど足音が聞こえません。あの、しなやかな身のこなしの秘密はどこにあるのでしょうか。
 

その① 肉球が衝撃を吸収するため

猫ちゃんの足の裏をよく見ると、毛の生えていない不思議なクッションが。
さわってみると、冷たくて、弾力があるのがわかりますね。
絵本や、スタンプでおなじみの「猫のあしあとの模様」は「肉球」と呼ばれています。この独特の足の裏こそが、高いところから飛び降りるときの衝撃をやわらげるクッションの役目をしたり、足音をたてずに走ることができる秘訣です。
つまり、肉球は「足音がたたない靴」の役目を果たしているのです。

その② 肉球は敏感

けれども、肉球は、時と場合に合わせて、下駄のように脱いだり、履いたりできるわけではありません。
さまざまな神経が集中しているため、感覚が鋭くなっていますし、汗もかきます。そのため、こまかい情報をキャッチできるのでしょう。
狭い道や、高い屋根の上を渡るときには、四つの肉球で確かめながら進みます。
そして、使用後は、爪の間まで、丹念にお手入れをくりかえし、次回にそなえます。

美しい立ち居振るまいの鍵は、猫ちゃんも、ヒトも「足裏」にあるのですね。 
古代中国では、「足の裏は第二の心臓」と呼ばれていました。
体の悪い部分が、関連した「ツボ」に現れてくるので、患部をほぐすことにより、健康になるという仕組みです。
猫ちゃんのもつ繊細な肉球も、東洋医学の「足裏療法」に通じるのかもしれないと考えると感慨深い気持ちになりました。

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有友紗哉香

有友紗哉香

投稿者プロフィール

一九八二年 岡山県玉野市生まれ。 同市在住。
歌誌「短歌人」に「有朋さやか」の筆名で、毎月出詠中。

はじめての猫は、ジャパニーズ・ボブテイルの「ニャーリン」。
現在は、アビシニアン風のミックスキャット「愛」と同居しています。
ちなみに、有友が、愛ちゃんを飼っているのではなく、あくまでも、猫さんに飼ってもらっていると信じている、駆け出しライターです。

ブログ:山あり谷なしの読書体験記

http://yamaaritaninasi.seesaa.net/

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